きくちのまんま新聞

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学生や大学教員が地域づくりを継続 地域活性化や人材育成を目指す 菊池市

 菊池市泗水町南田島地区では、県内大学生らと一体となった地域づくりに取り組んでいます。同市の「域学連携」事業をきっかけに今年9年目を迎えます。

 南田島地区では当初住環境の整備に課題がありました。熊本県立大環境共生学部の柴田祐教授は「この地域は環境もよく地元の保育園は人気だが、住みたいのに宅地がないという問題があった」と話し、「学生には農業の厳しい現状を知る機会でもあり、経済面の学習にもなっている」といいます。同地域で農業を営む泉田寛靖さん(69)は「地域活性化のためには若い人材が必要。地域の理解を深め、地域で活躍する人材を育てたい」と、この事業をきっかけに「田島未来を考える会」を立ち上げました。地域住民の意識も変わりつつあるといいます。

 10月中旬、熊本県立大学の学生と県立菊池農業高校の生徒12人と関係者9人の21人が稲刈りと掛け干しを行いました。収穫した稲は脱穀・精米し、11月の同大学の学園祭などで販売。売り上げはこの活動に当てられます。参加した同大4年生の後藤浩介さん(22)は「初めての体験だったがいい経験となった。今後に活かしていきたい」と話しました。泉田さんは「交流が続いていることをうれしく思う。これからも継続していきたい」と期待を寄せました。