ほっと一息

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2024.09.16

私の食育日記 骨を作る食事をしよう

JA広報通信2024年8月号

食育インストラクター●岡村麻純

 

 先日、息子が運動中に骨折をしてしまいました。診断は全治1、2カ月とのことでしたが、これが大人になるとその倍の時間がかかるそうです。成長期の子どもの力はすごいですね。しかし、骨は成長するときや骨折のときだけ新しく作られるわけではありません。大人になっても常に古い骨が壊され、新しい骨が作られるという新陳代謝をしています。年を重ねて、その壊されるスピードに対して作られる力が追い付かなくなってしまうと、骨が弱くなってしまいます。つまり骨を作ることは、誰もがいつでも必要なのです。
 骨を作る上で一番大切なのはカルシウムです。カルシウムは他の栄養素に比べて吸収率は低めですが、骨を作るだけでなく、生命維持のために重要な働きをしています。そのため、体内のカルシウムが不足すると、骨からカルシウムを溶かして使います。また、カルシウムが余ると骨にため込みます。骨はカルシウムの貯蔵庫のような役割をしているのです。そしてカルシウムをため込んでいる骨の方が強い骨といえます。なので、私たちは体内のカルシウムが不足しないよう食事から摂取しておく必要があります。
 カルシウムを多く含む食品には牛乳などの乳製品や小魚などが挙げられますが、小松菜や厚揚げなどにも多く含まれます。また、ビタミンDを一緒に摂取することでカルシウムの吸収を高めてくれるため、キノコ類やサケ、卵なども併せて食べることをお勧めします。また、小松菜やブロッコリーなどに多く含まれるビタミンKや海藻や豆腐などに含まれるマグネシウムも骨を作る手助けをしてくれます。
 わが家ではキノコやサケをチーズ焼きやグラタンにしたり、小松菜や厚揚げのおみそ汁に牛乳を入れたりして、さまざまな食材と乳製品を合わせたレシピにしています。カルシウムを含むバランスの良い食事と適度な運動や日光浴をすることで元気な骨作りを目指しています。

 

 

岡村 麻純(おかむら ますみ)食育インストラクター

お茶の水女子大学食物科学講座卒業
大学では食育をテーマに研究
男女2児の母