ほっと一息
2023.07.17
みんなのSDGs 田んぼソムリエになろう 夏休みの自由研究は田んぼが面白い!?
JA広報通信2023年7月号
田んぼソムリエ●林 鷹央
皆さん、夏休みの自由研究のテーマは決まりましたか? 田んぼにも面白くなりそうなテーマがたくさんありますよ。身近に田んぼがある人はぜひ参考にしてみてくださいね。
まずは遠目で観察できる①から。ご家族が田んぼを持っている人は、②~⑤にも挑戦してみましょう。
①田んぼの定点観測
田んぼにやって来る生きものを毎日決まった時間に観測しましょう。
朝……餌を求めて田んぼにやって来る鳥を見つけやすいです。忙しい場合や、旅行でいない場合は3日置きや週に1度でも大丈夫です。
夜……コウモリがやって来る時間、天気、気温、何匹くらい来たかを記録してみましょう。カエルの鳴き声と種類、天気や時間による声の大きさや数の違いなどを記録してみても面白そうです。
②田んぼの生きもの調べ
生きものの採取をして写真を撮っておき、図鑑などで名前を調べてみましょう。
③雑草の成長記録
田んぼ周辺に生えている、気になった雑草に注目して成長を記録してみましょう。
④ヤゴ殻の種類と数
ヤゴが羽化してトンボになった後のヤゴ殻(抜け殼)の数を記録してみましょう。分かる人は種類もトンボ類(中くらい)、イトトンボ類(細い)、ヤンマ科(大きい)の三つに分けて記録してみましょう。
⑤カエル調査
あぜを1周して100m当たりのカエルの種類と数を計算します。
田んぼに入るときは必ず所有者に声をかけて許可を取ってください。くれぐれもけがや事故には気を付けて、楽しく自由研究をしてくださいね。
田んぼソムリエ 林 鷹央(はやし たかお)
三重県生まれ、東京育ち。「田んぼの生きもの調査」を通して全国の農村・学校で生物多様性や農・里山文化の意義を伝える。著書に『田んぼソムリエになる!』(安心農業株式会社刊)がある。