ほっと一息

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2023.07.03

トラブル回避の基礎知識 パソコンやスマホのサポート詐欺の被害が増えています!

JA広報通信2023年6月号

国民生活センター相談情報部●山縣麻里

 

 パソコンやスマホ(スマートフォン)のサポート詐欺の被害が再び増えています。

【事例】パソコンでニュースサイトを見ていると、突然、ピーという警告音が大音量で鳴り、「ウイルスに感染しているので電話をするように」との警告画面が表示された。大手ソフトウエア会社のロゴマークが表示されたので信用して電話をかけると、外国人女性から「パソコンのウイルスを除去する。コンビニエンスストアで7万円分のPOSA(ポサ)カード(カード型のプリペイド式電子マネー)を買って番号を伝えるように」と指示された。指示通りにしたが、「番号が違う。再度7万円分買うように」と言われ、おかしいと思った。警告は偽物だと思うので、返金してほしい。

 

 

 

 以前から、パソコンなどに偽の警告音や警告画面を出して驚かせ、消費者の不安に付け込んで有償のサポート契約を迫る手口が数多く確認されています。最近では、コンビニエンスストアでPOSAカードを買うよう指示し、カードのスクラッチを削ると出てくる番号などを言わせたり、画面に入力させたりして、カードの額面相当額の価値を詐取するケースが目立ちます。
 警告音が鳴った場合、端末の音量調節が可能なら音量をゼロにすれば音は消えます。警告画面も閉じるボタンを押したり、インターネットブラウザーを終了させたりすることなどにより消すことができます。
 POSAカードの番号などを伝えることは現金を渡すことと同じです。相手に伝えてしまった場合、先に自身のアカウントにチャージして価値を確保するか、カードを購入したコンビニエンスストアやカード発行会社に相談しましょう。すでに相手が使用した場合には、被害回復は困難なことが多いですが、カード発行会社の指示に従ってください。
 インターネット利用中に突然警告画面などが表示されても、慌てず、掲載された連絡先には電話をしないようにしましょう。