ほっと一息
2023.06.18
日本の「農」と「食」を学ぶ ジャガイモ
JA広報通信2023年6月号
●日本農業検定事務局
ジャガイモは青果用、加工用、でんぷん原料用と、用途別に品種が分かれています。青果用の最も代表的な品種は「男爵薯」です。加工用はポテトチップスなどに使われ、長期保存が可能で油で揚げても褐変しにくく、でんぷん量が多くて糖度が低い「トヨシロ」などがあります。北海道で生産が多いでんぷん原料用では、でんぷん含量が多い「コナフブキ」が一般的です。
問題 ジャガイモについての説明で、間違っているものは次のうちどれですか。
(1)ジャガイモはナス科の野菜で、種芋を植え付けて栽培する。
(2)弱酸性の土壌を好み、アルカリ性の土壌で栽培すると「そうか病」が発生しやすい。
(3)種芋の萌芽(ほうが)を早め、芽の徒長を防ぐために、植え付け前に太陽の光に3週間ほど当てる方法を「浴光育芽」と呼んでいる。
(4)ジャガイモに光が当たり緑化した部分には、有毒物質であるソラニンやチャコニンが増えるが、ゆでることで毒素が分解される。
解答:正解は(4)です。
解説:ジャガイモの芽が成長し始めるときや、光に当たり緑化したときにグリコアルカロイドの一種であるソラニンやチャコニンが増加します。調理の際には、芽は完全に取り除き、緑色になっている部分は皮を深めにむくようにしましょう。
なお、グリコアルカロイドはゆでても分解されません。保存の際はジャガイモに光が当たらないように注意する必要があります。
『新版 日本の農と食を学ぶ 中級編』(96ページ)より
図 種芋の切り分け方