ほっと一息

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2023.03.31

日本の「農」と「食」を学ぶ   トマト

JA広報通信2023年3月号

●日本農業検定事務局

 

 トマトは果皮の色と果実の大きさで大別されます。利用面では、生食用、加工・調理用に分けられ、生食用として最も流通しているのがピンク系の大玉トマトで、中でも「桃太郎」シリーズの品種がトップのシェアを維持しています。トマトの生育期間は比較的長く、適切な栽培をすることで秋ごろまで収穫することができます。

 

問題 トマトについての説明で、間違っているものは次のうちどれですか。

(1)トマトの花は、1カ所に複数の花が咲き、その花のまとまりを花房と呼んでいる。
(2)南米アンデス高地が原産地であるため、低温にも耐え、雨の多い日本には適した作物である。
(3)トマトは同じ向きに花を付けるので、定植する場合はつぼみを通路側に向けて植えると収穫が楽になる。
(4)実の付きや肥大を良くするため、脇芽を摘む摘芽作業は、脇芽ができるだけ小さいうちに行うと良い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答:正解は(2)です。

解説:トマトの原産地は南米アンデス高地で、日当たりや温暖な気候を好みますが、かなりの低温にも耐えます。また過湿を嫌い、排水の良い所を好みます。
 トマトの花は1カ所に複数の花がまとまって咲くため、その全体を花房と呼んでいます。最初の花房を第1花房といい、1つの花房の上にはおよそ90度ずつずれて3枚の本葉が付き、その上に90度ずれて第2花房が付きます。さらに90度ずつずれて本葉、第3花房と付いていきます。その結果、花房が付く位置はいつも同じ向きとなっています。
 茎と本葉の間から伸びてくる芽を取り除くことを摘芽といい、脇芽ができるだけ小さいうちに行います。栄養の分散・茎葉の茂り過ぎを防ぎ、良い花・良い実を付けさせます。
『新版 日本の農と食を学ぶ 中級編』(118ページ)より


図 トマトの花房の向き

 

 


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