ほっと一息

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2023.03.20

シニアのためのネットリテラシー講座 ネット・SNSにおけるデマの見分け方

JA広報通信2月号

成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト●高橋暁子

 

 SNS(会員制交流サイト)などのネット上には、デマやフェイクニュースが少なくありません。デマとは虚偽の情報のことであり、フェイクニュースとはマスメディアやSNS上で虚偽の報道をすること、または虚偽の報道を指します。デマやフェイクニュースを見抜く方法をご紹介します。

 

◎デマは大災害時に増える傾向あり

 デマやフェイクニュースは、大地震やコロナ禍など、災害時で人が不安に駆られるときに多くなる特徴があります。災害時には、人々は不安のあまり情報を求めますが、そもそも非常時なので不確かな情報が多く出回っており、誤った情報にも飛び付きやすいというわけです。
 非常時にはデマが増えることは覚えておきましょう。そのようなときは特に、気になる情報があっても必ず正しいかどうかを確認する習慣を付けましょう。
 また、デマやフェイクニュースを拡散すると、周囲に迷惑をかけてしまいます。少なくとも正しいと確認できない情報は決して拡散しないことが大切です。

◎デマを見抜くポイント「だいふく」

 「だいふく」を心がけることで、SNS上のデマやフェイクニュースが見抜けるようになります。
 「だ」は誰、つまり最初の投稿の発信者が信頼できるかどうかを確認するという意味です。官公庁やマスメディアなどなら信頼できる可能性が高いですが、一個人の投稿だった場合は少なくとも投稿内容をうのみにしてはいけないでしょう。
 「い」はいつ、つまりその投稿がいつの時点の情報かを確認するということです。古いだけで結果的にデマになることもあるので、必ず最新の情報を確認しましょう。
 「ふく」は複数、つまり信頼できる複数の情報があるかどうかを確認するという意味です。複数のメディアや専門家などの信頼できる発信者が投稿していることならば、情報も信頼できる可能性が高いです。
 これらを参考にして情報の真贋(しんがん)を見抜いてくださいね。

 

 

成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト  高橋 暁子(たかはし あきこ)

SNS、10代のネット利用、情報モラルリテラシーが専門。スマホやインターネット関連の事件やトラブル、ICT教育に詳しい。NHK『あさイチ』『クローズアップ現代+』などテレビ出演多数。SNS関連の著作は20冊以上。