きくちのまんま新聞

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地域環境の整備を推進 土地を豊かに自然を守る有機支援センター

西日本有数の畜産地帯であるJA菊池は、堆肥の広域流通に力を入れています。家畜排泄物の完熟堆肥化のために「きくちのまんま有機支援センター(堆肥センター)」を、菊池、旭志、合志の3カ所に設置。地力の維持増進、良質粗飼料の生産確保、耕種農家への販売など、地域環境の整備を推進しています。

有機支援センターでは、畜産農家から生産される堆肥を受け入れ、ブレンド・再度発酵させることで腐熟を促進。発酵が進む過程の熱で、種子および菌を死滅させることで安心して使える完熟堆肥となります。

 

また、この堆肥を原料として、流通に適したペレット堆肥の加工製造も行います。ペレット堆肥のメリットは、散布量の低減と作業の省力化、においが少ないなどが挙げられ、今日の肥料高騰を背景に注目が集まっています。全国各地からの視察や問い合わせも増え、菊池地域で発生した有効資源を地域外に流通させることを目的として利用推進を図ります。

 

この取り組みは循環型農業を目指し、持続可能な開発目標(SDGs)の9「産業と技術革新の基盤をつくろう」、11「住み続けられるまちづくりを」、12「つくる責任つかう責任」、13「気候変動に具体的な対策を」、15「陸の豊かさも守ろう」につながる。また、良質な堆肥は、有効資源となり、活用することで土地を豊かにし、自然を守り、14「海の豊かさを守ろう」にもつながります。

 

近年肥料・飼料高騰に農家が悩まされる中、堆肥を活用した複合肥料の開発にも取り組んでいます。作物に合った施肥設計で、環境保全、脱炭素、農家のコストダウンに加担することができます。