ほっと一息

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2023.01.24

皆で仲良く100歳食 今年も世界一の長寿民族に

JA広報通信1月号

 食文化史研究家●永山久夫

 

 日本人の平均寿命が、どんどん伸びています。厚生労働省が発表した2006(平成18)年の「簡易生命表」によりますと、私たち日本人の平均寿命は次の通りです。 男性・・・・79・00歳 女性・・・・85・81歳  もちろん過去最高で、男性の20・6%、女性の43・9%が90歳まで生きられる計算になるそうです。日本人の平均寿命が急伸している背景には、「医療の進歩」「国民健康保険」「肉食比率の向上など栄養状態の改善」などがプラス効果を上げていますが、最も大きな要因は乳幼児の死亡率の激減にあります。

 日本人の平均寿命が男女ともに50歳を超えたのは、終戦直後の1947(昭和22)年です。 男性・・・・50・06歳 女性・・・・53・96歳

 これから見ますと、日本人の寿命は右肩上がりに伸び続け、戦後60年間で男女ともに、ほぼ30歳分の寿命を伸ばしたことになります。そして日本人の寿命は、がん、心疾患、脳血管疾患の三大病が克服されれば、さらに男性で8・49歳、女性で7・68歳、寿命は伸びると厚生労働省は見込んでいます。

 世界各国の平均寿命と比べてみると、女性は1985(昭和60)年以来、日本がナンバーワンですが、男性はアイスランドの79・4歳に次いで2位となりました(2006年)。ちなみに3位は香港の78・8歳、4位にはスイスの78・7歳が続きます。

 確かに平均寿命はトップクラスですが、ただ命を永らえるよりも、自立し尊厳を持って健康に生きることのできる「健康寿命」が、これからは重要になってくると思います。ご飯、みそ汁、魚料理、納豆といった古来の健康食に注目して、健康寿命を伸ばせるように食生活から気遣っていきたいものです。