ほっと一息

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2022.10.07

シニアのためのネットリテラシー講座 家族LINE、ビデオ通話のすすめ

JA広報通信9月号

成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト●高橋暁子

 

 SNS(会員制交流サイト)デビューはLINEがお薦めです。不特定多数ではなく、やりとりしたい相手を選んで、落ち着いてやりとりができます。家族や友人とLINEでメッセージを送ったり、音声通話やビデオ通話を楽しんでみましょう。

◎家族や友人とのLINEグループをつくろう

 家族や友人に誘われてLINEデビューをした人も多いのではないでしょうか。モバイル社会研究所の調査(2022年5月)によると、LINEは全年代に広く利用されており、若者世代は9割以上、60代で76.4%、70代でも69.0%とシニア層にも浸透しています。自分の都合の良いときに見て返事をすればいいので、違う年代の相手とも連絡が取りやすくなります。
 家族や親しい友人間でLINEグループをつくっておくと便利です。困ったことを相談したり、近況を報告したり、災害時の安否確認をしたりなどの使い方ができます。文章や写真、動画などを送ってもいいですし、相手のメッセージに返事をしてやりとりするのも楽しいでしょう。
 ただし、LINEは通知をオンにしている人が多いので、通知が多過ぎると迷惑がかかることがあります。早朝や深夜はなるべく避け、緊急性が高いことや複雑な話は電話をするなど使い分けましょう。

 

◎ビデオ通話を楽しんでみよう

 LINEは、Wi‒Fi(無線LAN)に接続すれば、音声通話やビデオ通話も無料でできます。携帯電話回線で通話すると料金がかかるので、Wi‒Fiがある場所を選びましょう。
 遠距離の相手とも電話代や時間を気にせずに通話できるので、ぜひ利用してみてください。複数人でも音声通話やビデオ通話ができるので、家族で集まって顔を見ながら話すと盛り上がります。お勧めは、孫も含めた家族間でのビデオ通話です。まだ話せない年齢でも参加しやすく、孫の成長を確認したり、歌や踊り、作品などを披露してもらうのも楽しいでしょう。

 

成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト 高橋 暁子(たかはし あきこ)


SNS、10代のネット利用、情報モラルリテラシーが専門。スマホやインターネット関連の事件やトラブル、ICT教育に詳しい。NHK『あさイチ』『クローズアップ現代+』などテレビ出演多数。SNS関連の著作は20冊以上。