ほっと一息
2022.09.23
日本の「農」と「食」を学ぶ ハクサイ
JA広報通信9月号
●日本農業検定事務局
ハクサイには結球タイプ、半結球タイプ、非結球タイプがありますが、日本での流通の中心は結球タイプです。中でも頭部の葉がしっかりと重なる、どっしりとした円筒形の結球ハクサイが最近の主流となっています。また、近年の家族の少人数化に伴って、小売店ではカット販売されることが多くなり、通常の4分の1ほどの大きさのミニハクサイも作られるようになりました。
問題 ハクサイの栽培についての説明で、正しいものは次のうちどれですか。
(1)ハクサイの生育前半の適温は18~20度だが、結球期の適温は25度以上である。
(2)高温・乾燥の天候や窒素肥料が不足したときには、軟腐病が発生しやすくなる。
(3)ハクサイの根こぶ病は、根に大小不ぞろいのこぶが多数でき、生育を阻害する土壌伝染性の病気である。
(4)結球時に多くの光が当たると結球が進まなくなる。
解答:正解は(3)です。
解説:生育前半の適温は18~20度ですが、結球期は15~16度が適温となります。また、弱光にも耐えますが、結球期には多くの光を必要とします。
ハクサイの根こぶ病は土壌伝染性の病気です。ハクサイは酸性土壌で病気が発生しやすくなるので、石灰は多めに施しておきます。
高温や多湿、窒素過多のときに軟腐病が発生し、植物の地際部に病斑ができ、やがて全体が軟化・腐敗します。連作を避け、土壌の排水性を良くする他、抵抗性品種の利用も効果的です。また、発病してしまった株は早めに取り除きましょう。
『新版 日本の農と食を学ぶ 中級編』(104ページ)より