ほっと一息

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2022.07.29

日本の「農」と「食」を学ぶ スイートコーン(トウモロコシ)

JA広報通信7月号

●日本農業検定事務局

 

 稲、麦と並ぶ主要穀物のトウモロコシですが、青果用の他に飼料用やでんぷん・油の原料用、菓子用としても使われています。

 用途ごとに適した種類があり、飼料用の「デントコーン」は収量が多く、飼料として重要なでんぷん含量も多いです。菓子用の「ポップコーン」は加熱するとはじける特性があります。青果用の甘味種は「スイートコーン」で、小さいうちに収穫して販売されている「ヤングコーン」「ベビーコーン」は、サラダ用などに人気です。

 

 

問題 スイートコーンについての説明で、正しいものは次のうちのどれですか。

(1)生育適温は23~25度だが、発芽には20度以下の地温が適する。
(2)風が媒介者となって受粉するスイートコーンは、同じ品種を2条以上隣接させて植えることで受粉の確率が高くなる。
(3)光合成で作られた糖やでんぷんなどの養分の分散を防ぐために、株元付近から出る分げつは全て取り除くと良い。
(4)大きな被害を及ぼすアワノメイガは雌花に卵を産み付け、ふ化した幼虫により実を食害される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答:正解は(2)です。

解説:1条植えでは受粉しにくいので、受粉を確実にするために、同じ品種を隣接させて2条以上植えます。

スイートコーンの発芽適温は25~30度、生育適温は23~25度となり、高温での光合成能力が高く、根の発育にも高い地温が必要になるので、(1)の選択肢は誤り。

株元付近に出る分げつは光合成により十分な養分が生産されるので残します。そのため(3)の選択肢は誤り。

アワノメイガは雄花に卵を産み付け、ふ化した幼虫は茎を通り実にたどり着くため、(4)の選択肢も誤りです。

『新版 日本の農と食を学ぶ 中級編』(116ページ)より

 

 

図 スイートコーンの受粉期の姿

 

 

 

 


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