ほっと一息
2022.07.26
私の食育日記 年齢に合わせた食事量
JA候補通信7月号
食育インストラクター●岡村麻純
気付けばどんどんと大きくなっていく子どもたち。8歳の息子の食べる量も増えて、大人顔負けです。
1日の必要エネルギー量は個々の体の大きさや活動量によりますが、推定量として30、40代の女性の必要エネルギーが2000kcalとされています。男の子で見ていくと、2歳児の必要エネルギーが950kcalなので、母親の約半分の食事量が必要といえます。そこから、3〜5歳で1300kcal、8歳の男子(息子)ともなると、1850kcalと、私の必要量の9割ほどのエネルギーが必要ということになります。もう、お子さまセットの量では足りないのも納得です。
そしてこのエネルギー摂取において特に子どもにとって大切なのは、炭水化物をしっかり取ることです。必要エネルギーのうちの50~60%ほどを炭水化物から取ることが望ましいと考えられています。8歳の息子の場合で計算すると、ご飯茶わん軽く1杯が約240kcalとされているので、1日にご飯茶わん4杯分の炭水化物は必要になるということです。大きくなるにつれ、ご飯よりおかず、特に揚げ物を好んだり、体形を気にして炭水化物を控えたりすることがあるようですが、元気に活動するため、そして脳を働かせるには炭水化物が必要です。
2歳児までの小さな子どもにとっても脳が成長中であるため、炭水化物がとても大切です。この時期は、エネルギーのうちの半分を昼食と2回の間食で取るのが望ましいとされているので、間食もおにぎりやお芋など、炭水化物を中心にしたいです。
ちなみに50歳以上になると基礎代謝や活動量の減少から必要エネルギーは減少していきますが、食事量は変えられず、50代以降のエネルギーの過剰摂取率が高く、肥満も増えてしまうことが分かっています。年齢に合わせて食事量も見直していきたいです。
岡村 麻純(おかむら ますみ)
タレント、食育インストラクター。お茶の水女子大学食物科学講座卒業。
大学では食育をテーマに研究。現在は男女2児の母。