ほっと一息
2022.07.02
日本の「農」と「食」を学ぶ 各地の郷土料理
JA候補通信6月号
●日本農業検定事務局
郷土料理は、地域に生きてきた先祖の人たちの営みの中から生まれ、日々の暮らしと密接なつながりを持っています。郷土料理は家庭料理が基本で、地域のさまざまな行事と関係しており、その地域特有の四季折々の旬の野菜や魚などを使った季節を楽しむ料理が多いです。
問題 各地の郷土料理の説明で、間違っているのは次のうちどれですか。
(1)きしめん(愛知県):手打ちの平たいうどんのこと。
(2)だし(山形県):キュウリ、ナス、ミョウガ、シソの葉を細かく刻んで混ぜ合わせしょうゆをかけた物。
(3)がめ煮(大分県):鶏肉のぶつ切りとゴボウ、ニンジン、こんにゃく、レンコン、サトイモ、シイタケなどをしょうゆと砂糖で煮た物。
(4)冷や汁(青森県):タラのアラを入れたみそ仕立ての汁のこと。
解答:正解は(4)です。
解説:青森県の郷土料理は「じゃっぱ汁」。タラのアラを入れたみそ仕立ての汁。「じゃっぱ」とは魚の中骨、内臓、頭などのこと。
「冷や汁」は、宮崎県の郷土料理で、アジを火であぶり乾かした物をすり鉢ですり、すりごまと合わせる。その中に豆腐とみそを加えてさらにすり、冷まし湯でのばす。ネギ、キュウリの薄切り、おろしショウガ、青ジソを混ぜ合わせ、ご飯にかけて食べる物なので、(4)は誤りの選択肢となります。
「きしめん」は愛知県の郷土料理で、手打ちの平たい麺のこと。きしめんが名古屋に定着したのは、うどんより早くゆだって安価であったからという説もあります。
その他、「いかめし」は北海道の郷土料理で生のイカのはらに水洗いした米またはもち米を詰めて、砂糖・しょうゆ・酒で甘辛く炊き上げた物。
「あんこう鍋」は茨城県、「焼きまんじゅう」は群馬県と、各地に郷土料理があります。
『新版 日本の農と食を学ぶ 中級編』(54ページ)より