ほっと一息

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2022.06.28

私の食育日記 カビを防ぐ

JA広報通信6月号

食育インストラクター●岡村麻純

 

 

 先日、娘が自分で作って大切にしていたきれいな色のスライムにうっすらとカビが生えていました。慌てて娘を説得して破棄しましたが、娘は悲しんで、どうしてカビが生えるのかと何度も聞いてきました。

 高温多湿な日本で暮らしていると身近なカビ。この微生物であるカビには、アレルギーやぜんそくの原因になるカビや、なかには発がん性のあるカビもいます。では、カビを防ぐためにはどうしたら良いのでしょう。カビの生存には、水分、pH、温度、酸素が大きく関わっています。

 まず、カビの発生には水分が必要です。そのため、食品の貯蔵性もこの水分含量を指標として考えられていますが、カビの種類によってはわずかな水分でも生息できるため、粉類でも発育することがあります。小麦粉やお好み焼き粉などは、湿度の低い所への保存が必要です。次にpHとは、酸性・アルカリ性で表すものです。ラーメンやこんにゃくなどの一部の加工品はアルカリ性ですが、食品の多くは中性から弱酸性で、多くのカビが弱酸性を好みます。そして、温度ですが、カビは5度以上で発育できるといわれているので、冷蔵庫の中でも増殖してしまいます。しかしながら、カビにとっての適温は20度弱から30度ほどですので、冷蔵保存することで増殖を遅らせることができます。カビの心配な物は冷凍保存をお勧めします。そして最後に、人間と同じようにカビも生きるためには酸素が必要です。多くの食品がこの酸化を防ぐために包装に工夫がされていますが、開けてしまえばその効果は落ちてしまいます。賞味期限は開封前のものです、と注意書きがあるのもそのためです。開封前後では酸素と触れる量が違うことを理解した上で、保存期間を考えることが必要です。

 

 気温も上がり、じめじめとするこの時期はカビの性質を理解して、保存に細心の注意を払いたいと思います。

 

 

岡村 麻純(おかむら ますみ)

タレント、食育インストラクター。
お茶の水女子大学食物科学講座卒業。
大学では食育をテーマに研究。
現在は男女2児の母。