ほっと一息
2022.06.06
6月は食育月間 どうして好ききらいを してはいけないの?
JA広報通信5月号
イラスト:ゆきたけし
「好ききらいせず何でも食べなさい」「ジュースばかり飲んではいけないよ」などとお父さんやお母さんが言うのはどうしてでしょうか?
毎日の食事についての疑問に、食育インストラクターの岡村麻純さんが楽しく分かりやすくお答えします!
Q1 どうして好ききらいをしてはいけないの?
A1 元気のひけつはいろいろな種類の食べ物を取ること!
どんなに体に良いとされる食べ物でも、これだけを食べていれば大丈夫という食べ物は一つもありません。体も心も元気でいるためには、たくさんの種類の食べ物を取ることが大切なんです。また、日本は捨ててしまう食べ物、食品ロスの多い国です。目の前の食べ物をきちんと体のエネルギーにすることが、食べ物へのありがとうの気持ちを表すことになりますよ。
Q2 ピーマンが苦いのはどうして?
A2 味とにおいが合わさって苦さに変身!
ピーマンは味だけでなく、そこににおいが合わさることで苦いと感じることが分かっています。鼻をつまんでピーマンを食べてみると意外と苦くないかも! 加熱や、ピーマンを縦に切ることでも苦味を減らせます。まずはパプリカや赤ピーマンからチャレンジしてみて!
Q3 おやつは食べたいときに好きなだけ食べたい!どうして駄目なの?
A3 お菓子の食べ過ぎは病気の原因になることも
甘いおやつにはお砂糖が、スナック菓子には塩分がたくさん含まれていて、食べ過ぎると病気の原因になってしまうこともあります。ご飯の前におなかがすくってとってもいいこと! 食事とおやつの間は、3時間以上空けるようにしましょう。
Q4 朝ご飯を食べないと勉強がはかどらないって本当?
A4 脳のエネルギーはたくわえておけない!
脳を働かせるエネルギーは、お米やパンに多く含まれる糖質です。このエネルギーはたくさん体内にたくわえておくことができず、3度の食事で補給しなければいけません。朝食を食べずに勉強すると、脳のエネルギーが足りなくなって、脳の働きが悪くなってしまうのです。実際、朝食を食べたかどうかでテストの点に違いが出た、という調査結果もあります。
Q5 骨を強くするには牛乳を飲んでいれば大丈夫?
A5 牛乳だけでは骨は作れない!
牛乳には骨を作る材料となるカルシウムがたくさん含まれています。そのカルシウムを体の中で骨に変えるためには、ビタミンDという栄養が必要です。サケやシラス、シイタケなどに多く含まれていますよ。元気に運動するために、ホウレンソウやヒジキなどで鉄分を取ることも忘れずに!
Q6 バランスの良い食事ってどんなもの?
A6 三色食品群を知ろう!
バランスの良い食事を分かりやすく表したのが、三色食品群です。ご飯や麺類などエネルギーになるのが黄色、肉や魚など血や筋肉を作るのが赤色、体の調子を整える野菜類が緑色です。食事にこの三色が入っていれば大丈夫! これに乳製品と果物、納豆やみそなどの発酵食品を加えれば、さらに安心です。
Q7 夜寝る直前にご飯を食べたらいけないのはなぜ?
A7 食べた後の体はマラソンをしているのと同じ!
胃が食べた物を小さくして、体が吸収できるようにすることを消化といいます。実は、この消化にはマラソンをしているのと同じくらいたくさんのエネルギーを使います。食べてすぐ寝ると、消化がうまく進まなかったり、逆に消化しようと胃が動いているため、眠りが浅くなってしまうこともあります。
Q8 のどがかわいたときにジュースばかり飲んではいけないのはなぜ?
A8 ジュースはお菓子の仲間!
ジュースにはたくさんの糖分が入っています。のどがかわいているときには一気に飲めてしまう、小さな紙パック200ml。これを飲むと、あめ玉6個ぐらいを食べたのと同じことになります。のどがかわいたときは水かお茶を飲み、ジュースはおやつだと思ってくださいね。
岡村 麻純(おかむら ますみ)
タレント、食育インストラクター。
お茶の水女子大学食物科学講座卒業。
大学では食育をテーマに研究。
現在は男女2児の母。