ほっと一息
2022.05.20
シニアのためのネットリテラシー講座 スマホ・ネットのセキュリティーを高める初期設定
JA広報通信4月号
成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト●高橋暁子
スマートフォンにアプリを入れると、目的に合った使い方ができるようになります。しかし、気を付けないとさまざまなトラブルに遭い、犯罪に巻き込まれたりすることも。使いこなす前にセキュリティーを高める設定をしておきましょう。
セキュリティーソフトで詐欺被害を防ぐ
スマホにもパソコンのように専用のセキュリティーソフトがあります。最近はフィッシングサイト(※1)などの被害が多いので、入れておくと安心です。警告を表示して焦らせた後に偽のセキュリティーソフトを入れさせられる詐欺も起きているので、あらかじめ信頼性の高いソフトを入れておくといいでしょう。特にAndroid端末を使う場合は、ぜひ入れておきたいですね。
また、スマホの基本ソフトを最新にアップデートしておくことでセキュリティーは高められます。
端末を探す設定とスクリーンロックも必須
スマホは個人情報の宝庫です。落としたり紛失したりすると、家族や友人に迷惑が掛かってしまうことも。そこで万一に備えて、スマホのある場所を地図上で確認できるようにしておきましょう。設定することで、スマホが見つけやすくなります。
iPhoneの場合は「探す」アプリ、Androidの場合は「スマートフォンを探す」アプリを入れ、「位置情報」と「探す」をオンにするなど設定しましょう。Androidでこの機能を使うためにはGoogleアカウントが必要となるので準備してください。
落としたり紛失したりしたときに、知らない人にスマホの中身を見られてしまうことを避けるため、スクリーンロック(※2)をかけておくといいでしょう。設定しておくだけで、個人情報が漏れるリスクが抑えられるのでお勧めです。
※1 個人情報を盗み取るため、金融機関のサイトなどのふりをした偽サイトのこと。
※2 画面表示や操作を制限する機能。パスワード、指紋や顔の認証がなければ解除できない。
成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト 高橋 暁子(たかはし あきこ)
SNS、10代のネット利用、情報モラルリテラシーが専門。スマホやインターネット関連の事件やトラブル、ICT教育に詳しい。NHK『あさイチ』『クローズアップ現代+』などテレビ出演多数。SNS関連の著作は20冊以上。