ほっと一息

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2022.05.04

お米をおいしく楽しもう お米を選ぶポイントとは

JA広報通信4月号

五ツ星お米マイスター●小池理雄

 

 

 米粒の色は品種や品質によって極端には変わりません。そう考えると実はお米の見分け方は難しいのです。ただ、今はよほどのことがない限り、まずいお米はありません。「なんとなく」で選んでも「そこそこなお米」に出合えるため、消費者はそれほど真剣に悩みません。

 しかしイベントで私が登壇すると、必ず参加者から「お米を選ぶポイントは?」という質問が出ます。そう、消費者は「心のどこかに疑問を抱えつつお米を選んでいるケースが多い」のです。

 売り場において自分で選ぶポイントとは、次の2点です。

 一つは「米粒の色と形」。米粒をよく見ると、真っ白な粒や割れている粒が含まれています。それらはくず米の一歩手前で、精米した過程で割れた粒などですが、これが多く含まれていると品質に難ありです。

 もう一つは「精米時期」。白米は玄米のぬか層を削って製造します(精米)。ぬか層には油が含まれていますが、精米後もこのぬか層は残っており(肌ぬか)、この油が酸化するとお米の風味を損ないます。そのため精米してからあまり日がたっていない方がいいのです。

 しかし……この二つのポイントは「絶対」ではありません。

 前者については、最近の米袋は高級感を出すためか半透明が多く、中身が見えにくいため、真っ白な粒や割れている粒が入っていても分からないのです。後者については、酸化が進んでも、精米後1、2カ月くらいであれば味が極端に変わることがないからです。

 そこでお勧めしているのが「いろいろなお米を試してみる」です。お米の袋には必ず「産地」「産年」「品種」が記載されています。これを参考に毎回違うお米を試し、皆さんの「お米経験値」を上げていくのです。

 

 毎回違うお米を試すには多様な選択肢が必要ですが、今はそれが可能な時代。それを生かさない手はありません。ぜひチャレンジしてみてください。そうすれば必ず「私にぴったりのお米」に巡り合えるでしょう。

 

 

 

五ツ星お米マイスター  小池 理雄(こいけ ただお)

小池精米店三代目店主。1971年東京・原宿生まれ。大学卒業後、出版社、人事制度コンサルティングファームなどを経て、2006年に小池精米店を継ぐ。それまでの社会経験を生かし、新しいお米屋さんのあり方を常に模索している。