ほっと一息
2022.04.08
日本の「農」と「食」を学ぶ 稲
JA広報通信3月号
●日本農業検定事務局
稲の代表的な品種といえば、粒の粘り強さが特徴の「コシヒカリ」です。「コシヒカリ」は茎が弱く倒れやすいため、倒れにくく食味の良い新しい品種の育成が全国で試みられています。また、味(甘味・うま味)や炊飯米の外観だけでなく、地球温暖化に伴い、耐暑性も育種の重要な課題となっています。
問題 稲の水管理についての説明で、間違っているものは次のうちどれですか。
(1)稲を栽培する田んぼの水量は常に一定に保つのではなく、稲の成長に合わせて変えていく。
(2)田んぼに入れる水は、新鮮な水温20~30度の水が望ましい。
(3)稲が特に水を必要とするのは田植え後の根が活着するまでの時期で、その後は収穫直前まで水の出し入れを繰り返す間断灌漑(かんだんかんがい)を行う。
(4)中干しは、幼穂ができる前に、いったん水を抜いて田んぼを乾かし、土の中に酸素を補給する管理である。
解答:正解は(3)です。
解説:稲が特に水を必要とするのは、田植え後の根が活着するまでの時期と、穂が育つ時期です。茎元の穂のもと(幼穂)ができる前(7月下旬ごろ)には、一度水を抜いて田んぼを乾かし、土の中に酵素を補給します(中干し)。その後、穂が出始めるまで水の出し入れを繰り返し(間断灌漑)、酸素を補給します。
『新版 日本の農と食を学ぶ 中級編』(93ページ)より