ほっと一息

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2022.03.28

資産管理の法律ガイド 売買について その22

JA広報通信2月号

JA全中・JAまちづくり情報センター 顧問弁護士●草薙一郎

 

 

 売買の対象土地の欠陥について説明します。

 土地の欠陥というと、地中にがれきが埋設されていたというような物質的な欠陥、土地に利用権が設定されていた、予定していた建物の建築が対象土地の利用規制のためにできない、といった権利上の欠陥、そして、対象土地に遺体があった、近隣に反社会的勢力の事務所があるといった、人が嫌悪する事実がある欠陥の3点が考えられます。

 こういった欠陥のある土地は、2020年4月の民法改正前は瑕疵(かし)のある土地として、瑕疵担保責任の問題とされていました。今回の民法改正後は、契約不適合責任の問題として処理されることになります。

 引き渡された目的物が、種類、品質または数量に関して契約の内容に適合しないものであるとき、買い主は売り主に対して、目的物の修補、代替物の引き渡しまたは不足分の引き渡しによる履行の追完(ついかん)請求ができることになりました。

 買い主が相当期間を定めて売り主に対して前記の追完を催告しても、売り主が追完しないときは、代金減額の請求も可能となります。また、売り主が追完をする考えがないようなときは、催告もなく代金減額を請求できます。

 これらの他に、買い主は契約の解除や損害賠償の請求もできることになっています。

 このように、対象土地に欠陥があるとき、売り主はその欠陥を知らなくても責任が生じることとなります。売り主は売買に当たって対象土地をよく調査し、必要事項を買い主に告知する必要が生じています。

 

 

 次回は、対象土地の欠陥のうち、取引上よく問題となる、人が嫌悪する事実について説明したいと思います。