ほっと一息

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2022.03.16

春満開 お花見がもっと楽しくなる    桜の魅力、味わい方

JA広報通信2月号

 

季節が巡り、いよいよ春の到来です。
春の楽しみといえば、桜です。
桜の開花情報がメディアでも流れる中、この春はどんなふうにお花見を楽しみましょうか。
あらためて桜の魅力と、味わい方をご紹介します。

染井吉野(ソメイヨシノ)
最も知られている
代表的な品種

 

桜の語源

 「さくら」という言葉の語源をさかのぼると「さ」は穀霊(田んぼの神様)を、「くら」は神様や霊などが宿る場を指し、「さくら」はその両方を合わせたものといわれています。

オカメ
英国で作出された桜

 

お花見の歴史

 お花見が始まったのは平安時代からです。お花見の記述として最も古いのは『日本後紀』(840年完成)です。嵯峨天皇が南殿内に植えた桜をめでてうたげを繰り広げたもので、その後、貴族の間に広まったとされています。

鵯桜(ヒヨドリザクラ)
大輪で花弁が600枚ほどある

 

 

桜の品種はどれくらいあるの?

 分類方法の違いもあり正確には数え切れませんが、日本には野生種・栽培品種を合わせて現在約600種類の桜があるといわれています。古くから園芸品種の育成も盛んですが、元をたどれば10、11種の基本野生種から生まれています。

深山桜(ミヤマザクラ)
白い花の咲く野生種

 

桜の開花宣言とは?

 各地に気象台が観測する標本木があり、気象庁の観測基準では、標本木に5、6輪以上の花が咲いた状態となった最初の日が開花日です。満開日は標本木のつぼみの80%以上が開いた最初の日を指します。

十月桜(ジュウガツザクラ)
4月上旬と秋の二期咲き

 

 

桜前線を確認しましょう

 「桜前線」は桜の開花日が同じ地域・地点を地図上で結んだ線のことです。天気図の前線と似ていることから、「桜前線」といわれるようになりました。メディアが使い始めた言葉です。
 各地の桜開花の観測対象になっている品種は主に「ソメイヨシノ」で、沖縄県と鹿児島県奄美地方は「カンヒザクラ」、北海道では「ソメイヨシノ」と「エゾヤマザクラ」「チシマザクラ」です。
 以前は気象庁が毎年「桜の開花予想」を発表していましたが、最近では民間の気象事業者が情報を提供しています。ウェザーマップでは、1月下旬から2022年の桜開花予想を掲載予定です(図は2021年のもの)。

提供:ウェザーマップ https://www.weathermap.co.jp/

 

 

 

夜桜を楽しむようになったのは、いつごろから?

 平安時代の中ごろからです。当時権勢を誇っていた藤原良房(804~872年)は無類の桜好きで、日が暮れてもかがり火をたきながら桜を楽しんだといわれています。
 庶民の間に夜桜観賞が広がったのは江戸時代になってから。流行の背景には、ろうそくの普及が大きかったようです。ろうそくは奈良時代に中国から伝わっていましたが、非常に高価でした。やがて江戸時代に入るとろうそくの大量生産が可能になり、夜になっても大勢の人が桜を楽しむことができるようになりました。

紅枝垂(ベニシダレ)
一重咲きのシダレザクラ

 

お花見の楽しみ方

 お花見には人それぞれの楽しみ方があり、桜も咲き方や散り方の違いなど、いろいろな形で私たちを楽しませてくれます。川や池の水面に浮かぶ花びら、地面を埋める花びら、花が散った後の桜の木も風情があります。
 今年も引き続き新型コロナウイルスの影響を考慮して、感染対策を取って少人数で静かに楽しむことが望ましいでしょう。

寒緋桜(カンヒザクラ)
半野生。沖縄県では1月から咲く

 

お花見シーズンに人混みを避けて楽しむアイデア

 世間でよく知られた桜の名所にわざわざ行かずとも、山の中を1人で歩き、偶然出合った桜を楽しむのも風流です。
 お花見シーズンから外れても、場所や品種によっては咲いている桜もあります。それらを調べて見に行くことで、お花見の楽しみが深まるかもしれません。

園里黄桜(ソノサトキザクラ)
黄緑色の花が特徴的

 

 

 

 

 

今回教えてもらったのは……

監修 公益財団法人日本花の会
https://www.hananokai.or.jp/

美しい地域環境づくりや豊かな生活環境づくりのためのさまざまな活動を展開。「桜の名所づくり」も積極的に推進。写真は同会が運営する桜見本園(茨城県結城市)。

桜見本園