ほっと一息

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2022.03.23

健康百科 マイコプラズマ肺炎の症状と対策

JA広報通信2月号

佐久総合病院名誉院長●松島松翠

 

 

 肺炎は、細菌などのさまざまな病原体に感染して起こりますが、その中でも近年増えているのが、「マイコプラズマ肺炎」です。マイコプラズマは微生物の一種で、細菌とウイルスの中間ぐらいの大きさです。

 この肺炎は、子どもや若い世代に多いのですが、お年寄りにも増えつつあります。

 

 

 マイコプラズマ肺炎の症状は、インフルエンザと似ています。ただし、インフルエンザは突然、高熱や関節痛などが生じるのに対し、マイコプラズマ肺炎は、2~3日かけてだんだんと症状が強くなるという違いがあります。

 症状の特徴は、頑固なせきです。たんを伴わない、乾いたせきが長く続きます。せきが軽い人もいますが、多くは夜も眠れないほどの激しいせきが出ます。たんは透明か白っぽい色をしています。高熱が出ることもあれば微熱の場合もあります。そのほか、だるさや関節痛、頭痛、のどや耳の痛みなどが現れることがあります。

 しばしば、風邪やほかの肺炎と間違われやすいのですが、細菌性の肺炎の治療に使われる通常の「抗菌薬」は効果がありません。せきがなかなか治まらない場合は、医師の診察を受けてマイコプラズマ肺炎かどうか、きちんと診断してもらう必要があります。マイコプラズマ肺炎には、「マクロライド系」や「ニューマクロライド系」の抗菌薬がよく効きます。

 マイコプラズマの感染を予防するためのワクチンはありませんので、インフルエンザと同じく、手洗いや、うがいの徹底と、外出の際のマスク着用など、日常生活で注意することが対策の基本です。