ほっと一息

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2022.02.21

子育てQ&A 子どもの薄着

JA広報通信2月号

社団法人母子保健推進会議会長●巷野悟郎

 

 

Q 5歳の長男は、体を丈夫にするため薄着にさせています。しかし、主人の母は「寒いから着せなさい」とすぐ服を着せてしまいます。薄着はいけないのでしょうか。

 

 

A 薄着といっても程度がありますし、その子の体質や気温などさまざまな条件があります。しかし、5歳の健康な男の子なので、どちらがよいかと尋ねられれば、「薄着にしましょう」と答えたいと思います。

 人間は恒温動物ですから、体温を一定に保っていなければなりません。そのために三度の食事を熱源とし、衣服や冷暖房などで、暑さや寒さから体を守っています。

 さらに体は、暑ければ体温を逃がすために皮膚の血管を拡張させて、体内の熱を逃がします。これで間に合わないときは、汗をかいて体温を放散させます。しかし、これにも限度があるので、ついには冷房の助けを借りるわけです。

 反対に寒いときは、体温を逃がさないように血管を細めて体を緊張させ、活動的にして体温を高めます。たくさん食べてよく動くようにします。

 大昔の人間は寒さから身を守るために、暖房や衣服などいろいろ工夫しました。そのようなことが、地球上の文明を発展させたといわれています。

 5歳のお子さんは、これからすべてが発達していくときです。抵抗力を強くし、丈夫な体をつくるためには、今のうちに寒さを利用したいものです。子どもにとっては寒さに抵抗する体験が、健康を積み重ねていきます。着せた方がよいか迷ったときは、着せないという「薄着」が正解だと思います。