ほっと一息

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2022.01.09

家族の健康 変形性膝関節症

JA広報通信1月号

健康科学アドバイザー●福田千晶

 

 特に寒い季節の農作業では、中腰やしゃがんだ姿勢からの立ち上がりで膝が痛む人も多いでしょう。

 膝関節は、大腿(だいたい)部と下腿部の骨とその間に軟骨があり、さらに筋肉や腱(けん)や靱帯(じんたい)が働き、関節の負担を軽減しています。しかし、農作業のように中腰や立ち上がりの多い作業、重い物を持つ作業、加齢や体形などにより、膝関節に負担がかかり続けると、軟骨がすり減ったり、骨同士がこすれ合うなどで関節の変形が起こり、変形性膝関節症が生じます。60歳以上の約8割の人が、レントゲン検査をすれば膝関節になんらかの変形所見が認められるといわれています。

 

 変形性膝関節症の自覚症状としては、歩行時や立ち上がるときの膝の痛み、膝が曲がりにくい、脚の重い感じ、悪天候時の痛みなどがあります。

 変形性膝関節症で受診する場合は整形外科になり、治療法は変形の程度や自覚症状などにより異なります。保存的な治療法としては、薬物療法である消炎鎮痛剤(内服薬、外用薬、座薬)が使われます。膝関節への注射が効果的な患者さんもいます。生活上の注意では、脚を冷やさない、立ち上がり動作を減らす、階段昇降では手すりを使用するなど膝への負担を減らします。さらに、膝のサポーターや靴の中に入れる足底板の使用、大腿部の筋肉の訓練で症状が楽になることもあります。太っている人は膝の負担を減らすため減量することも大切です。

 これらの保存療法で効果が不十分なときなどは、手術療法が検討されるので、主治医とよく相談しましょう。膝が痛い人は、早めに整形外科を受診することが望まれます。