ほっと一息

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2021.12.13

ストップ! 農作業事故 脚立・はしごからの転落事故

JA広報通信12月号

人間工学専門家●石川文武

 

 

 果樹園では、脚立から転落、または脚立と共に転倒転落する事故が多発しています。全ての脚立の脚が接地していない状態で乗ってしまったために転落した事例や、安定した足場に脚立を立てていても、遠くの枝などをつかもうとして体を伸ばしたために、全体の重心が脚立の外に出てしまい倒れる例があります。

 

 

 次に多いのは、天板に乗って作業したことによる事故です。天板に乗ると、体を脚立で支えることができません。何かの拍子にバランスを崩すと、転落してしまいます。

 脚立を立てるときには、足場がしっかりしていることを必ず確認しましょう。脚立の上では届きにくい所に無理に手を伸ばさず、面倒がらずに脚立を移動させましょう。また、脚立の開き止めを必ず掛けましょう。ひもで代用してはいけません。脚立の上から2段目以下に足を置き、体重を天板などにかけながら行うと体が安定します。立ち木栽培で果実や枝などに届かない場合は、一回り大きな脚立を使用しましょう。アルミ製の脚立はとても軽くなっています。

 はしごからの転落事故も多発しています。主たる事例として、足場が軟弱なのにもかかわらず安定性を確認せずに使って転倒した事例、老朽化して壊れやすくなっていたはしごを使ったため、踏み桟(ざん)が折れて転落した事例、設置したはしごの上部のフックを正しく掛けておらず、はしごが外れて転落した事例、折り畳み式はしごを伸ばしたときにロックを正しく掛けなかったため、縮んで転落した事例、はしごに上って道具や工具を使って作業しているときに姿勢を崩して転落した事例などが挙げられます。

 はしごの場合も足場がしっかりしていることを必ず確認しましょう。立て掛ける角度は75度となるようにしましょう。伸縮式はしごでは伸ばした後に、ロックが外れないように固定されていることの確認が必要です。また、はしごは高所への移動手段ですので、はしごに乗っての作業は厳禁です。作業する場合は脚立を使いましょう。