ほっと一息

ほっと一息

2021.12.10

家族の健康 飲酒と睡眠の関係

JA広報通信12月号

健康科学アドバイザー●福田千晶

 

 農作業の後の飲酒が楽しみな人は多いでしょう。「飲んだ後はぐっすり眠れる」と言う人も多いようです。しかし、飲んで寝ると夜中に目覚めてしまう悩みもあります。

 アルコールは脳の活動を抑えるので、飲んだ後はリラックスして寝付きやすくなります。寝付いてしばらくは、アルコールが分解されて発生するアセトアルデヒドの作用で、レム睡眠(体は休んでいるが脳は活動している浅い眠り)を抑えて深く眠れます。しかし、睡眠の後半になると、その反動でレム睡眠が多くなるため、小さな刺激でも目覚めてしまいがちです。

 浅い眠りの期間には、わずかな物音や明かり、同室者のいびきや寝息、屋外の鳥のさえずりで目が覚めることがあります。また、飲んで寝ると睡眠中に尿意を感じたり、喉が渇いたりすると、すぐに目覚めてしまいます。

 飲酒後の睡眠中は、筋肉が緩んで喉がふさがりやすく、呼吸が一時的に止まり(無呼吸)、苦しさで起きてしまうこともあります。普段から睡眠時無呼吸症候群の人は、特に飲酒後の睡眠中に呼吸が止まりやすくなります。

 おいしくアルコールを飲んで、リラックスして良い気分になり、ぐっすり眠るところまでは良いですが……、睡眠途中で目覚めてしまい、その後は寝付けず睡眠が不完全なまま朝を迎えることになりかねません。そして、日中になって疲れや眠気を感じることになります。飲酒量が増えたり、飲酒習慣の期間が長くなると、その傾向は増強されます。

 

 アルコールは少量を楽しむにとどめ、量を増やさないことが大切です。週2日は飲酒を控え、「飲まなくても過ごせる」「飲まなくても眠れる」と自信を持ち、アルコールに依存しない意識も必要です。