ほっと一息

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2021.11.25

知って納得! 税金講座 医療費控除の概要

JA広報通信11月号

JA全中・JAまちづくり情報センター 顧問税理士●柴原 一

 

 

 1年間に支払った医療費が一定額を超えると、所得金額から一定の金額を控除できます。これを医療費控除といいます。医療費は納税者本人のものだけではなく、生計を一にする親族も含まれます。具体的には「支払った医療費-受取保険金等-(10万円と総所得金額×5%のいずれか少ない金額)」が控除額(最高200万円)になります。対象となる医療費の範囲はさまざまですが、大まかには治療目的であれば控除対象、美容または予防・健康増進のためのものは対象外になります。

 また、セルフメディケーション税制に係る医療費控除の特例といい、健康の保持増進および疾病の予防など「一定の取組」を行っている者が、薬局などで市販されている医薬品などの購入費を支払った場合、「その年中に支払った特定一般用医薬品等-1万2000円」により計算した金額(最高8万8000円)を所得金額から控除できます。ただし、この特例は前述した(一般の)医療費控除と併せて受けることはできません。対象医薬品は厚生労働省のホームページにおいて公開されています。さらに、ドラッグストアなどのレシートにも対象医薬品である旨が※印などにより明記されますし、対象医薬品の多くに識別マークが付いています。

 特例を受けるためには、確定申告を行い、その申告書に支払医療費の内容を記載した医療費控除明細書を添付する必要があります。明細書作成の基になった医療費または医薬品購入の領収書・レシートは5年間保存し、税務署からの求めがあれば提出・提示を行う必要があります。

 なお、セルフメディケーション税制に係る医療費控除については確定申告書に「一定の取組」を行っていることを証明する書類の添付が必要でしたが、令和3年分以降については証明書類の提出は省略されることになりました(領収書やレシートと同様に5年間保存が必要です)。