ほっと一息

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2021.09.30

家族の健康 心掛けたい糖尿病予防

JA広報通信9月号

健康科学アドバイザー●福田千晶

 

 わが国の成人の5人に1人は、糖尿病もしくはその予備軍といわれています。糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)の濃度が高くなり過ぎる病気です。食事により腸で吸収されたブドウ糖は血液中に入り、膵臓(すいぞう)で分泌されるインスリンの働きで、筋肉や脳などの細胞に引き取られエネルギー源となります。

 しかし、大食いや甘いものの取り過ぎ、大量飲酒などを続け、インスリンを大量に分泌し続けると、膵臓は疲弊し、インスリンを作れなくなります。体質やその他にもさまざまな原因で必要量のインスリンを作れなくなることもありますが、いずれにしてもインスリンが不足すると、血液中にブドウ糖が多い状態が続き、糖尿病になります。

 一方、インスリンの助けを借りて糖を引き取りエネルギーとしていた筋肉などの細胞は、暴飲暴食などによりインスリンが大量に分泌されると、その刺激に慣れ過ぎてインスリンが効かなくなります。引き取られない糖は血液中に残り、これによっても糖尿病になります。

 糖尿病の初期は自覚症状がほとんどありませんが、進行すると合併症として神経障害、目の網膜症、腎臓障害が生じ、やがて歩行障害や失明、透析が必要になります。また、動脈硬化が進行しやすくなり、脳出血、脳梗塞、心筋梗塞など命に関わる病気を発症しやすくなります。

 糖尿病予防のためには、高カロリーにならないように甘いものや脂っこいものは控え、アルコールを飲み過ぎないこと。農作業の合間の昼食も手軽なおにぎりだけではなく、野菜やキノコ、魚(缶詰も可)や海藻なども食べましょう。運動の継続も大切です。移動は自家用車、農作業もトラクターで日常生活の機械化が進んでいるなら、日々の運動も必要です。

 

 


 さらに、健康診断や人間ドックで定期的に血糖値を調べることも、大事な糖尿病予防の一つといえます。