ほっと一息
2021.08.10
日本の「農」と「食」を学ぶ キュウリの品種と特徴について
JA広報通信7月号
●日本農業検定事務局
今回はキュウリについての問題です。
問題 キュウリについての説明で正しいものは次のうちどれですか。
(1)根は浅く広がり、乾燥には弱く、生育最盛期には1日に2Lの水分を必要とする。
(2)現在、日本で流通している品種の大半が、皮が薄く歯切れが良い黒イボキュウリである。
(3)果皮に白い粉が付いていない「ブルームレスキュウリ」は、他家受粉によって生み出された新しい品種である。
(4)キュウリの花は両性花であるが、単為結果性を持つので、受精しなくても果実が肥大する。
解答:正解は(1)です。
解説:キュウリの基本的特性は日当たりを好み、発芽適温は25~30度、生育適温は23~28度、根が浅く、乾燥に弱いので水分は欠かせません。生育が最も旺盛な時期には、1日に必要な水分が2Lにもなります。梅雨明け後は特にたっぷりと灌水(かんすい)すると良いでしょう。
(2)現在、日本で流通している品種の大半は、皮が薄く果肉がみずみずしいのが特徴で、歯切れの良い白イボキュウリです。
(3)ブルームレスキュウリは接ぎ木苗を用いて栽培されており、果皮に厚みと光沢があるのが特徴で、この違いはキュウリの品種によるものではなく、台木に使うカボチャの品種によるものです。
(4)キュウリの花は同じ株に雄花と雌花が付く単性花で、受粉しなくても実が肥大する性質「単為結果性」があります。
『新版 日本の農と食を学ぶ 中級編』(112~113ページ)より
図 「白イボキュウリ」