ほっと一息

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2021.04.08

季節の室礼(しつらい) 花まつり

JA広報通信3月号

和文化講師●滝井ひかる

 

 

 春といえばお花見。梅や桜などの花々が順に見頃を迎えます。桜のお花見は、その年の豊作を願って田の神様が宿る桜を愛(め)でたのが始まり、といわれています。

 

 仏教の行事「花まつり」は、お釈迦(しゃか)様の誕生日である4月8日に行われます。

 この日お寺では、花で飾られた花御堂に、誕生した姿の釈迦像が置かれます。お釈迦様は生まれてすぐに東西南北へ各7歩進み、右手で天を、左手で地を指し「天上天下唯我独尊」(生きとし生けるものは皆、尊い命を持つ)と言ったそうです。まるで映画『サタデーナイトフィーバー』のような姿のその誕生仏に、ひしゃくで甘茶を掛けてお祝いします。甘茶を掛けるのは、誕生のときに9頭の竜が天から香湯を降らせ、産湯を使わしたことに由来します。

 

 花まつりでいただいた甘茶を家族で飲むと、無病息災でいられるといわれています。この時期、生花店にも桜が出回ります。もしお花見に行けなくても、桜をお部屋いっぱいに飾りましょう。

 

 かわいらしいお地蔵様の香立てなどを飾ると花まつりの雰囲気が出ます。花まつりでまかれる「散華」を散らしてもいいですね。ハスの花びらを模した物で、お寺によって美しい絵や禅語が書かれ、コレクターも多いそうですよ。